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霧島ジオパーク 池めぐりコース 地形地質編

2013.11.29 Friday 17:00
にこっ第3回日本ジオパーク研修会が南九州の霧島ジオパークで行われました(写真1)。にこっその最終日に、ジオツアーで「えびの高原池めぐり」コースに参加しました(写真2)。にこっこのコースは、全行程5kmくらいで手軽に歩けるコースです。にこっ

 

写真1 霧島ジオパークの遠景。左が韓国岳、中央が新燃岳、右が高千穂岳(鹿児島空港より)



写真2 池めぐりコースの地図


えびのエコミュージアムセンターを出発し、しばらく歩いていくと、二湖パノラマ展望台という2つの火口湖が見られる景色のいいところに到着しました。にこっそのうち左手に見える白紫池の方(写真3)は、水深が1mと浅く、以前は、冬季に天然のスケート場だったそうです。にこっ今は、氷が薄くなって、スケート場にはならないそうです。右手に見える方は甑(こしき)岳です(写真4)。にこっ頂上付近の平らな部分は湿地帯だそうです。なぜ甑岳という名前になったのかという話がありました。にこっ甑とは、米を蒸す器(土器)だそうで、これを上下ひっくり返した形が、この山の形に似ているから、甑岳と名付けられたそうです。にこっ昔の人の観察力はすごいものです。にこっその後、六観音御池に向かって歩き、この池の畔で昼食(ジオ弁当)を取りました。にこっ
 


写真3 白紫池               



写真4 甑岳と六観音御池

こちらは硫黄山の火口です(写真5)。にこっ霧島でいちばん新しい火山だそうです。にこっ色が白く見えるのは、火山ガスが発生したことにより、岩石が風化して白化したようです。にこっこれは、火口の中にある硫黄畑です(写真6)。にこっ1962年まで、硫黄を採取していたそうです。にこっこの場所は、約15年前からガスが出なくなり、硫黄の臭いもしなくなったそうです。にこっ

 

写真5 硫黄山の火口             



写真6 かつての硫黄畑の跡地

これは、韓国岳の爆裂火口です(写真7)。まるで山体が崩壊したように見えます。山頂付近には、白い雪も見られました。

 

写真7 韓国岳の爆裂火口           



写真8 新燃岳の入山規制情報

霧島連山の歴史は、約34万年前の大規模な噴火によって、加久藤(かくとう)カルデラができました。にこっその後、約2.9万年前の姶良(あいら)大噴火によって、短期間に堆積した火山灰によってシラス台地ができました(銚子もこの火山灰によって数ミリメートル堆積しました)。にこっ

2011年1月に噴火した新燃岳も気になります。にこっ結構怖い話としては、当時噴石が噴火口から3.2km離れたところまで飛んでいき、そこに火山クレータがあることを教えていただきました(写真なし)。その当時の警戒区域は3kmだったそうです。(現在、警戒区域は1kmとなっているそうです。写真8)にこっ
また、新燃岳の火山灰は、偏西風の影響で東側に流れたため、新燃岳の西側に位置するえびの高原付近には、火山灰が飛んでこなかったそうです。(このコースからは、新燃岳は韓国岳の背後にあるため、見えません。)にこっ

このジオツアーで、過去の火山のダイナミックな活動を知ることができました。関係者のみなさま、どうもありがとうございましたにこっ


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