事務局ブログ

JpGU(日本地球惑星科学連合2016大会)

2016.06.03 Friday 11:00
 5月21−23日(日)に、幕張メッセで、日本ジオパークネットワーク関係の行事が開催されました。21日は、ユネスコ世界ジオパーク推薦及び新規日本ジオパークネットワーク認定プレゼンテーションと、日本ジオパーク運営会議、22日はJpGU(日本地球惑星科学連合2016大会)で、「ジオパークへ行こう」というセッション、23日は日本ジオパークネットワークの総会が開催されました。
 21日のユネスコ世界ジオパーク推薦及び新規日本ジオパークネットワーク認定プレゼンテーションでは、合計9地域が、各12分間の発表を行いました(写真1)。どの地域も短い時間で、地域の特徴を紹介していました。特に、地域のさまざまな関係者が、どのようにジオパークを活用しているのかを語ることで、ジオパークが地域に広がっていることをアピールしていたことが印象的でした。その後の日本ジオパーク運営会議では、各専門部会からの活動等が報告されました。
 22日は、「ジオパークへ行こう!」というセッションで、国内の6地域から、各ジオパークについて、口頭発表による紹介がありました。銚子ジオパークからも、銚子ジオパーク推進市民の会の小玉さんが、銚子ジオパークの魅力を紹介しました(写真2、3)。その後、別の会場で、各ジオパークの取組み状況に関するポスター発表が行なわれました。銚子ジオパークからは、「ジオパークの大会運営に関して何に注目すればいいのか?―日本ジオパーク関東地区大会(銚子大会)2015を例として―」について、発表しました(写真4)。
 23日は、各ジオパーク推進協議会の会長や首長などが集まって、日本ジオパークネットワークの総会が開催されました。
 大会期間中は、全国各地のジオパーク関係者と交流を深めることができました。


(写真1)ユネスコ世界ジオパーク推薦のようす


(写真2)「ジオパークへ行こう!」での、銚子ジオパークの発表のようす1


(写真3)「ジオパークへ行こう!」での、銚子ジオパークの発表のようす2


(写真4)銚子ジオパークのポスター発表のようす

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銚子ジオパークの定期総会と講演会

2016.06.03 Friday 09:00
 5月18日(水)15:00から銚子市青少年文化会館にて、銚子ジオパーク推進協議会定期総会が開催しました。参加団体は20団体で、委任状提出団体が6団体でした。総会では平成27年度銚子ジオパーク協議会事業報告、収支決算及び監査報告、平成28年度事業計画、収支予算について議論され、承認されました。
 その後、日本ジオパーク委員会副委員長で東京大学地震研究所の中田節也教授による「世界のジオパークの楽しみ方」というテーマでご講演をいただきました。
 内容は、国内のユネスコ世界遺産では、入込人数が急激に増加した後減少傾向が見られる場所が多いこと、世界各地(主として、東アジア地域)のジオパークの状況、ジオパークがユネスコの正式プログラムになったことで、現在ジオパークが存在していない地域に支援に行ったとき等が話されました。どのジオパークでも、ジオパークに関連した商品が工夫されているというのを感じました。
 今年の9月には、銚子ジオパークも認定4周年を迎え、再認定審査も控えております。今後も、銚子ジオパークで地域の活性化をめざしてまいります。



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春休みの親子でキャベツまるごと体験ジオツアー

2016.04.01 Friday 09:30
 春キャベツの生産で全国的に有名な銚子で、「春休みの親子でキャベツまるごと体験ジオツアー」が開催されました。にこっこの日は、天気もよく暖かい日となりました。太陽内容は、JAちばみどり営農センター銚子で出荷場の見学とクイズ、キャベツとダイコンの収穫体験、銚子市市民センターでの取れたてのキャベツを使った調理、紙芝居、銚子ジオパークの紹介でした。にこっ
 この中で、いちばん好評だったのは、収穫体験でした。無農薬・化学肥料なしの自然農法を取り入れた農家の協力を得ました。キャベツもよかったですが、ダイコンが非常に大きくて驚きました。ぎょ


(写真1)JAちばみどり営農センター銚子での出荷上の見学


(写真2)キャベツの収穫体験


(写真3)ダイコンの収穫体験

 調理では、キャベツ入り焼きそばを作りました。にこっそれは、銚子でキャベツを作り始めたきっかけがキャベツ入り焼きそばだったからです。にこっそれとキャベツのスープを作りました。にこっ収穫したての食材を使った料理は、おいしくて、とても満足感がありました。おにぎり
 また、キャベツに関するクイズもやりましたが、5問全問正解者が3人もいました。参加された方は、キャベツに詳しくなったようです。にこっ


(写真4)銚子市市民センターでの調理


(写真5)取れたてのキャベツ入り焼きそばとキャベツスープを食べています。


(写真6)キャベツの紙芝居

 参加したみなさま、どうもありがとうございました。にこっ


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第8回日本ジオパークネットワーク全国研修会

2016.02.17 Wednesday 12:00
 1月24日−25日に白山手取川ジオパーク及び恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークを会場として、第8回日本ジオパークネットワーク全国研修会が開催されました。
 これは、ある地域のジオストーリーを作成して、どのように観光に活かし、また、運営に活かしていくのかを考えるものでした。
 まず、参加者は、予め希望した3つの地域(A.沿岸(手取川河口地区)、B.山間地(白峰地区)、C.盆地(勝山地区))に分かれました。現地に行って、地形や地質、生態系や人の暮らしなどの地域資源を実際に見聞しながら、ジオストーリーの材料を集めていきます。更に、それらをグループごとに、整理していきました。
 
 ここでは、白峰地区について紹介いたします。
 
(写真)班に分かれて、重要伝統的建造物保存地区の古い街並み等を歩きながら現地の取材。

北陸地方の豪雪地域です。その理由としては、過去に日本が大陸の縁から離れて、日本海が形成されたこと、その後、対馬暖流が入り込むようになったこと、また冬季にシベリアからの寒気団からの冷たい空気が、暖かい日本海上を通過するために、大量の水蒸気を吸い込み、山岳地域に豪雪をもたらすためです。

(写真)行勧寺における聞き取り調査

また、白峰地区でかつて養蚕業がさかんになった理由として、斜面にヤマグワが生育していることと、雪圧で斜めに伸びているため、容易にヤマグワの葉に手が届くこと、また、1回の養蚕に50日程かかるが、カイコを雪で冷やしておくため、もう一度養蚕をすることができることが挙げられます。さらに、この地区では、養蚕業だけではなく、焼畑農業も行なわれていたので、住民は比較的裕福でした。また、過去に山間地の平坦地に建設された住宅地は密集しており、現在では、文化庁の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。
 
(写真)石川県立白山ろく民俗資料館でのようす


(写真)旧杉原家(石川県指定有形文化財(建造物))内の見学

 これらの情報から、どのようにツアーを作成するのか、あるいはどのような活用方法が考えられるのかなどをグループごとに議論して、最後に3つの地域の成果を発表しました。
 わずか1日の工程でしたが、見知らぬ場所で、地元の人たちから情報を収集したり、五感を使って地域の成り立ちなど理解したりして、地域の特徴を捉えていくことは、受け身ではなく、積極的にジオツアーに参加していることが実感でき、満足感の高いツアーとなることが体験的にわかりました。また、ジオツアーを作成していく楽しさを感じることができました。

(写真)班ごとによるジオストーリー作成のようす(白山国立公園センター)

 準備してくださった白山手取川ジオパーク及び恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークのスタッフのみなさま、どうもありがとうございました。

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ユネスコジオパーク誕生記念フォーラム

2016.02.17 Wednesday 09:15
 1月23日(土)に日本ジオパークネットワーク主催で、石川県の白山手取川ジオパークにて、「ユネスコジオパーク誕生記念フォーラム」が開催されました。ジオパークがユネスコの正式なプログラムとなったことで、どのようなに変わったのか楽しみにしておりました。以下に講演会とパネルディスカッションについて簡単にご紹介いたします。
 はじめに、ユネスコのパトリック・マッキーバー氏の講演では、「ジオパークのもつ最も重要な役割としては、持続可能な開発が、地域社会にも権利の拡大をもたらしてきた」と、各国のさまざまな事例を挙げて、説明しておりました。具体的には、ジオガイドとして、収入を得ることができた人、自然災害の体験を伝えている人、子供たちがジオパークについて学んでいる話し、ひとりでジオサイトを巡りながら、音声ガイドで説明を受けている話し、地元で採れた食材に付加価値をつけて販売している話しなどが紹介されました。
 また、再認定審査については、「法的な保護がされていることが確認される必要がある」と強調していました。さらに、イギリスの事例で、世界ジオパークがイギリス経済に与えた恩恵の話しが紹介されました。
 
(写真)ユネスコのマッキーバー氏の講演

 次に、前ユネスコ事務局長の松浦晃一郎氏による講演では、ユネスコの理念や、これまでの活動の経緯について紹介しておりました。具体的には、地球環境保全活動として、世界遺産条約、ユネスコエコパーク、ユネスコ世界ジオパークについて話しており、いずれも国際交流を進めることが重要であると話しておりました。また、日本が提案したESD(持続可能な開発のための教育)の紹介もしておりました。

(写真)前ユネスコ事務局長の松浦氏の講演

 つづいて、日本MAB(人間と生物圏)計画委員会委員長の松田裕之による講演では、ジオパークとエコパークの共通点や相違点について、世界で唯一、世界自然遺産、ユネスコエコパーク、世界ジオパークの三重登録している済州島や宮崎県の綾の事例を出しながら、紹介しておりました。
 
(写真)日本MAB計画委員会委員長松田氏の講演
 
 最後に、パネルディスカッションでは、「ユネスコ正式事業化を受けての日本のジオパーク活動」について、議論されました。ここで、以下に、参考になったマッキーバー氏の発言を紹介します。

(写真)パネルディスカッションのようす

持続可能な発展】携帯電話等に使用されているレアメタルのような非常に貴重な鉱物は、持続可能で効果的な方法で、無駄なく抽出することを考えなければならないが、一方で、これまでの大量消費の生活が持続できなくなっていることを取り上げました。そこで、ジオパークという仕組みが、人々の意識を高めればいくきっかけになることが紹介されました。また、この問題を解決しようとしなければ、私たちは受け入れがたい現実に直面せざるを得なくなるだろうと話しておりました。

人々の巻き込み方】 ヨーロッパのジオパークネットワークについて、2000年以降1年に3回の会合を持つことが決まって、その後4年間の会合を続けたそうです。毎回、会議を重ねていく中で、友情、信頼がどんどん増し、その成果は、すばらしく、見ていた他の人も会議に参加させてほしいというようになったそうです。

地球科学で平和】30年間も北アイルランドは内戦状態が続いていたが、地球科学を使って地元の住民をもう一度まとめたいと考えていたそうです。当時、対立している人々はお互いに共通点がないと考えていたようですが、実は、お互いの共通点というのは、地球であるということを伝えたいと思っていたそうです。

ジオパーク活動の存在価値】ジオパークに参加している人たちは、地質の研究者、ジオパークのファンだけではなく、地元のコミュニティから、地元出身の人たちがジオパークの存在を特別なものにしています。まさにボトムアップの取り組みであって、それがジオパークの存在をすばらしいものにしています。

ジオストーリー】地質学者が学んできた科学的な表現が、ごく普通の人たちに普通に使われることばを使って、これまでに地球でどんなことがあったのかというすばらしいストーリーを伝えると、それを聞いた人たちは誰でもすごいと驚くと思います。

ユネスコ世界ジオパークを目指した経緯
みなさんが国際的に交流、協力ができる場を設けたいと考えたからだそうです。

ここで改めて、ジオパークを楽しみながら、人々と交流を持ち、地球と共生していくことやローカルな存在であるが、グローバルな視点を持つようになるジオパーク活動は、すばらしい仕組みだと思いました。


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