ジオマップ・ジオサイト

愛宕山・千騎ケ岩・犬岩ジオサイト

 銚子半島で最も標高の高い愛宕山(あたごやま)周辺には、千葉県で最も古い「愛宕山層群」が出現します。外川(とかわ)漁港の西側にある「犬岩(いぬいわ)・千騎ケ岩(せんがいわ)」も、その一部に含まれます。愛宕山層群は、海洋プレートに乗ってはるか遠洋底から運ばれてきた黒生(くろはえ)チャートや、大陸起源の硬砂岩・泥岩が複雑に入り組んで産出する「付加体堆積物」とよばれる地質体です。これらの地層は、ボーリング調査の結果、銚子半島から西方に向かって沈み込み、東京周辺では地下約3,000mに潜り込み、関東山地で再び地表面に露出します。これは、銚子半島と関東山地を持ち上げ、関東平野を引き下げるような大地の動きを物語ります。


犬岩(いぬいわ)

 ふたつの耳をスックと立てたこの岩塊は、一見して犬と見えることから“犬岩”と呼ばれています。この名前は、義経伝説(下記参照)に由来します。

 犬岩を構成する岩石は、「愛宕山層群」に属する硬砂岩と泥岩です。犬岩を近くで良く観察すると、いたるところが正断層によって切られている様子を確認することができます。激しい地殻変動と、風雨や波の浸食作用によって形成された、奇跡の奇石です。

千騎ケ岩(せんがいわ)

 千騎ケ岩は、高さ18m、周囲約400mの巨大な岩山として、外川漁港の西岸に見ることができます。千騎ケ岩も、犬岩同様、「愛宕山層群」に属する硬砂岩と泥岩によって構成されます。千騎ケ岩には、この地を北限とする海岸崖地植物の希少種であるソナレムグラやヒゲスゲが、ひっそりと自生しています。

愛宕山(あたごやま)

 “地球は丸い”コトバ通りの景観が、愛宕山の「地球の丸く見える丘展望館」から眺望できます。ここの石垣には、愛宕山層群に属する「高神礫岩」と呼ばれる岩石が使われています。この礫岩中の石灰質の礫からは、古生代ペルム紀後期の「フズリナ化石」が見つかっています。

 フズリナは、約2億5,000万年前の古生代末の絶滅種ですが、この化石を含む高神礫岩の存在は、日本列島の基盤の成り立ちに、重要な 情報を提供してくれます。

義経伝説
 犬岩・千騎ケ岩・宝満(ほうまん)など、銚子の地名には義経伝説にまつわる数々の名前が伝承されています。宝満は、源義経(九郎判官義経)の「判官」(ほうがん)がなまって「ほうまん」になったといわれています。犬岩は、義経一行が奥州へ落ち延びて行く折、海岸に残された愛犬の若丸が主君を慕って七日七晩鳴き続け、八日目に犬の形をした大岩が現れ、地域の人々がこの巨岩を“犬岩”と名付けたといわれていま す。“犬吠埼”の地名も、若丸の吠える声が聞こえてきたことに由来するとのことです。
 千騎ケ岩は、義経一行が、千騎の兵をもって立てこもったことから、その名がついたそうです。

屏風ヶ浦ジオサイト 愛宕山・千騎ケ岩・犬岩ジオサイト 犬吠埼ジオサイト 黒生・夫婦ケ鼻・宝満ジオサイト

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